マネジメント

中小ビジネスの実戦的【経営指標・財務指標・Web指標】

経営指標は、事業全体をどうするかを決める時に
財務指標は、稼ぐ・儲けるを検討する時に
Web指標は、顧客と時代に適応するために

と、目的を持って使い分けることで、ビジネスに役立ちます。

経営指標と財務指標は、同じ指標を用いられて説明されているので似たようなもので、特に定義はないようです。

それぞれの指標や数式は、たくさんのサイトで紹介もされていますので省きますが、私なりの使い方と解釈が参考になればと書いています。

経営指標は、ビジネスを拡大する、縮小する、続ける、廃業する等、全体をどうするかを判断する時に、参考になります。

特に見るのは、貸借対照表。
資産総額、負債総額の差引が、最も重要。

スグ辞められる状態が、理想です。
組織を整理する費用(手当や退職金、賃貸物件の原状回復等)や税金などまで余裕があれば、いいですよね。

拡大するために、固定資産や設備が必要であれば、自己資金か借入金か。
そうなると、資産・負債のバランスや損益がどうなるか・・・とシミュレーションというようにビジネス全体を考える際に使えます。

財務指標は、稼ぐと儲けるですから、損益計算書的な部分で。
粗利(売上総利益)を上げるか、原価を下げるか、販管費を下げるか・・・。というような収益構造を検討する際に。

最も重要なのは、限界利益。
売上にともなう変動費を引いた利益のこと。

広告依存しているモデルであれば、広告費は変動費。
人件費が売上に連動するならば、変動費。

この限界利益によって、稼ぐ・儲けるを計算することで、
どれぐらい稼ぐ必要があるか、余裕の有無がわかります。

決算書や試算表では、限界利益としては表示されていませんので、人任せ(税理士さん等)では、数字が見えませんのでご注意を。

ここは、中小ビジネスならではなのですが、経営者が変動利益をわからなければ、拡大も縮小も、展開も失敗します。

ほとんどの中小ビジネスの経営者は、肌感覚で掴んでいますが、細かい部分は配偶者にも伝えていないことがほとんど。だから、ここも人任せにせずに自ら理解されておくことで、収益改善につながります。

Web指標は、KPIやCPA等がありますが、目標や戦略で異なります。
このあたりの用語も、ネット検索するとたくさん出てくるので、省きます。

売上を上げるために、Webを使うのは時代と顧客に適応するためと言えます。
その中で、あなたのビジネスにおいて重要な指標を決めることが最も重要です。

ホームページのアクセス数なのか、インスタグラムのフォロワー数なのか、広告の問い合わせ獲得コスト(CPA)なのか。

集客戦略やブランド戦略の違いで、この指標の決め方や優先順位は異なります。

ところでWeb指標は、経営指標や財務指標とは違い、間違った知識や認識だと大怪我をします。

例えば、SEO(検索エンジン上位表示)を最も大事なWeb指標とします。
検索1位になれば、たくさんの人に検索され、クリックされ、申込みが増えるという目論見です。

ところが、その検索キーワードの設定が間違っていて、検索母数が少なかったら・・・。

本当にある話で、先日の方は、検索キーワードは、1位なのですということでしたが、調べてみたら、月間検索キーワードが、170しかありませんでした。1位表示で、クリックされる率が、約30%ですから、1ケ月50件のアクセスです。。。なぜこうなるか・・・理解していないことと、リサーチがあまいからです。

これは、ほんの一例であり、他にも多くの大怪我が出るのがWeb指標。
多くのノウハウやテクニックが紹介されているので、混乱するかとは思いますが、あなたのビジネスでは、何を重要な指標にするかを決めてください。

その方針や戦略に基づき、Web戦略を構築することが、顧客と時代に適応することになります。

経営指標、財務指標、Web指標とも、活用次第です。

記事作成:マーケティングコンサルタント 野元泰秀