マーケティング

顧客ニーズ発見法

顧客にニーズを聞いてみよう・・・顧客は本当のことを言いません。

むしろ、体のいい言葉でごまかしてしまいます。アンケートは、作問する側(売り手側)の思い込みと都合で質問が設定されることから、ニーズとは関係ないことを聞いているかもしれません。

そもそも顧客が、こんなモノやサービスが欲しいとは思っていません。売り手側から紹介されるものが、良ければ買うし、使うというだけです。

だから、開発目的と違う売れ方をする商品が出てくるわけです。例えば、美術館観賞用として開発された靴は、演奏する音楽家の方々に大人気になったというようなことです。

こんなことを言うと、マーケティングをやっている側としてはNGではありますが、中小ビジネスでは、顧客ニーズはないというところからスタートした方がいいと思います。

中小ビジネスは、既に世の中にある商品やサービスを取り扱っていることがほとんどですから、独自商品はなかなかありませんし、類似商品は必ず存在すると言っても過言ではないと思います。

顧客ニーズがないとなると・・・、決定理由を探すことが必要です。

そして、顧客が、商品やサービスが必要だと思う動機や理由は、都合のいい言い訳にしてしまいがちです。

主なものを挙げてみます。

1.価格が安い。
2.話題になった。
3.多くの人が高評価している。
4.信頼している第三者からのオススメ
5.これまでなかった品質や機能、デザイン(効果や効能含)
6.便利さ(時間短縮や労力カット)
7.特別・希少・限定
8.欲しい商品(サービス)を取り扱っているところが信用できる

これ以外にもあるかもしれませんが、あなたが必要だと思う商品(サービス)がある時に思い出すお店があれば、そこはあなたのブランドですから、上記の【8】になります。しかし、そうであっても何かしら調べると思います。グーグルで検索する、YouTubeで検索、自分が使っているSNSで見てみる、ショッピングモールや専門サイトで評価を見てみる・・・。

この段階になると、顧客ニーズというよりは、比較されている状況ですから、ニーズの理由というよりは、決定理由になってしまいます。つまり、顧客が決定した理由に、ニーズが隠されているということです。

顧客ニーズを発見する際には、決定理由(選ばれた理由)を冷静に考えてみてください。

記事作成:マーケティングコンサルタント 野元泰秀

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